ハワイ日記6・C.C. JON'S Snack-in Shoppe〜Honoka'a

Big Islandに行ったら、ホノカアを訪れて、どうしても、どうしても、行きたかったお店。
C.C. JON'S、の名前の由来は、店主の５人の娘さんのイニシャルから、とられているのだそう。
Carol、Collette、Johnny、Odette、Noella。それで、C.C.JON's(笑)

実は、ホノカアへは二日、足を運びました。
一日目、注意していたはずなのに、このお店を見つけられなかったせい。
似たような外観のお店が立ち並ぶ中、ことさらくたびれたような、こじんまりと地味な印象のお店が、19号ハイウェイからホノカアに入って比較的すぐ、の場所にあるせいかもしれません。
シェイヴ・アイスの看板は、Johnnyさんの作、なのだそう。

薄暗い店内は特に愛想良いわけでもなく、「おなかが減ったならおいで」というような雰囲気です。
私が行ったお昼少し前、は、お店には他のお客さんはおらず、薄暗い店内ではお店の女性がのんびりとおしゃべりしているところで、わたくしが「Hi.」と言いつつ入っていってもチラリと一瞥したくらいです。
お店の中は鮮やかな緑色で、それゆえ、山下マヌーさんの写真集「色で旅するハワイ」においても被写体となっている、ちょっと有名なお店です。

落ち着きそうな窓側の席にちょこん、と座りました。すると、いかついハワイアンサイズのスキンヘッドの男性がやってきて、手を前にちょこん、と組み、少し気取った口調で「May I help you？」と(笑)
思わず、顔を見合わせて、笑ってしまいました。なんとも。不釣合いで。
カメラをぶらさげ、きょろきょろと入ってきた、「いかにも」観光客、のわたくしに対して、おそらく観光客向けの接客、をしてくださったのだと思います。その温かいもてなしをうけて、大いに甘んじ、「なにになさいますか？」の問いに「そうだなぁ・・・何がいいだろう、とにかく、ハラペコなの。とっても。何がいいでしょう？」と相談しました。

「そうだなぁ・・・プレートランチもあるよ。」
「そうか・・・」と釈然としない態度をしたのを敏感に汲んでか(笑)、「もっと、ちょこっとしたメニューもあるよ。あのへん。（と、ホワイトボードの真ん中あたりを指す）ホットドッグとか、フライドポテトとか。・・・・あとは、そうだなぁ、ロコモコとか・・・」
「あっっ！ロコモコ！いいね、それにするわ。ロコモコ一つ、お願いします。」
驚いたことに、卵の焼き方を、尋ねてくれました。
「卵の焼き加減はいかがなさいますか？返して良く焼く？それとも、サニーサイドアップ、または・・・」
「サニーサイドアップ！大好き！」・・・私は、ロコモコはてろん、としたサニーサイドアップが一番合う、と思っています。

「お飲み物は？」
「・・・飲み物・・・ええっと、あのね、いらないわ。」
「えっ？要らないの？」
「そうなの、あのね、何でかって言うと、ホラ（と窓のすぐ脇のレンタカーを指差して）ヒロから来てあちこち回っているのだけど、ロングドライブしなくちゃならないでしょう、だから、その・・・（もごもご）」
あぁ、という表情を浮かべて「わかるよ、そっか。わかった」と、そのいかつい店員さんはちょこん、と首を傾げてくれました。
この店員さんは、多分、ブロッキーさん、という方。以前、マガジンハウス社の「ku:nel」（2004年7月1日号）にてこのお店の特集を組んだ時には「見かけはいかついが近頃まれに見る気持ちのいいナイスガイで、よく働く、気がきく、そしてやさしい。」と書かれていましたっけ。ほんとうに、その通りの方。

そうして、のんびりと待って、出てきたのが、このロコモコです。$4。
花で飾られているわけでもなく、コアウッドの容器でもなくプラの丼で。わたしのために、今まさに出来たての。
味は、比較的濃いめ。ちょっとコショウ（？かな？）が効いたショウユ味のたっぷりとしたソースと、希望通りテロン、とした卵、薄く大きく焼かれたハンバーグを、思う存分かき混ぜて、いただきます。パクっ・・・はぁぁ、おいしい。
わたくしが、これまで食べたどんなロコモコよりも、美味しかったです。
また、ロコモコは「丼」ががつがつと食べられて良いのだな、と再発見。お行儀悪いでしょうか(笑)でも、ほんとうに！

朝からまともに食べていなかったハラペコの私は、あっという間に平らげました。かきこんでいる間に、三枚目の写真に写っている別の店員さんが「大丈夫？」と接客してくれます。「おいぃぃぃしぃぃぃ！」と言うのが精一杯(笑)

途中、若いママが子供にフライドポテトを食べさせにやってきました。
町の人たちが、ちょっと小腹がすいたといっては、また、おやつに、毎日の食事に、と利用するお店なのでしょう。
先の雑誌によると、サイミン（＝ハワイ風ラーメン）もおいしいとか。本当は旅行中全部の食事をここで摂ってみたかった(笑)

またハワイ島に行ったら、きっと、きっと行きたい。観光客の波に影響されず、これからも淡々と、このままで在りますように、と、勝手な願いを残しつつお店を後にしました。